やっぱり「競技会には出ないがプロとしてスケートを続けて行く」
という決意表明でしたね。
【ノーカット版】羽生結弦が現役引退を表明 プロ転向へ
全文の書き興しをしてくださっているサイトがありました。
【会見全文+動画】
羽生結弦選手「引退でははない。さらにうまくなる」4回転半も意欲

『こんにちは羽生結弦です。
このたびは、このような場に皆さん集まって下さって、
本当にありがとうございます。
最初にもう一つだけ感謝を述べさせていただきます。
先の一部報道であった通り、色んなことを言われてしまいましたが、
その中でも自分のこと、そしてここまで応援してくださっている
ファンの方々を含め、色んなことを考えながら気持ちを大切にして
いただきながら、自分が決意を表明することを、常にメディアで発信して
くださった方々に対し、深く深くお礼をさせてください。
本当にありがとうございました。
これまでたくさんの応援のおかげで僕はここまで来られました。
ここまで頑張ってこれました。そして、ここにいてくださっている
メディアの方々、カメラマンの方々も含めて本当にたくさん応援して
いただきました。
そういった皆さんの応援の力の中で、羽生結弦としてフィギュア
スケートを全うできるのが、本当に幸せです。
まだまだ未熟な自分ですけれど、プロのアスリートとして、スケートを
続けていくことを決意いたしました。
本当に、いやー、本当にあの、緊張してます。
しがない自分なので、言葉遣いが悪かったり、噛んだりしても
許してください。
これからもプロのアスリートとして、競技者として他のスケーターと
比べ続けられることはなくなりました。
ただこれからは自分のことを認めつつ、また自分の弱さと、そして
過去の自分とも戦い続けながら、これからも滑っていきたいと思っています。
そして4回転半ジャンプにもより一層取り組んで、皆さんの前で
成功させられることを強く考えながら、これからも頑張っていきます。
どうか戦い続ける姿をこれからも応援していただけたらうれしいです。
そして一人の人間として、自分の心を大切にしたり、守っていく
という選択もしていきたいなと思っています。
僕がこれまで努力してきたこととか、そういったことが応援して
くださる方々に評価していただいたり、見てもらいたり、そこで
何かを感じていただけたり。そんなことが本当に僕は幸せです。
その幸せも大切にしていきたいなと思っています。
色んな選択をしていく中で、失望したなとか、もう見たくないな
とか思われてしまうと、とても悲しいですけど、それでも自分の
スケートがやっぱり見たいなとか、見る価値があるなって思って
いただけるように、これからも、もっともっと頑張っていきますので、
どうか応援していただけたらうれしいです。
これまで応援して下さったたくさんの方々、今回もどんな決断でも、
どんな時でも、今回のこんな会見でも、「頑張れ」って、
「緊張するだろうけど応援してるよ」って、応援してくださる
コメントを寄せて下さっていて、本当に僕はいつも救われています。
本当にありがとうございました。
最後になりますが、羽生結弦として、一人の人間として、ここまで
育てて下さった幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と色んな先生方、
そしてフィギアスケートを教えてくださった先生方、たくさんの
先生方、本当にありがとうございました。
また自分の心を、自分のことを大切にしてくれた人たち、本当に、
本当に、本当にありがとうございました。
僕は自分の口から決意を言いたいなと思っていたので、事前に大切な
人たちに言うことができなかったんですけれど、それでも何も言わずに
自分のことを大切にしてくれて、僕も大切な方々が本当に大切だなと
思ったし、またこれからも大切にしていきたいなって思いました。
本当に僕なんかのことを大切にして下さり、本当にありがとう
ございました。
これからもより一層頑張っていきます。
まだ今までスケートを生で見たことがない方も含めて、「見てよかったな」
って、「絶対見る価値があるな」とか、そう思っていただけるように、
これからもさらに頑張っていきますので。
そして4回転半ジャンプを含めて挑戦を続けて、これからもさらに
高いステージにいけるように頑張っていきます。
これからはプロのアスリートとして、そしてスポーツである
フィギアスケートを大切にしながら、加えて羽生結弦の理想を
追い求めながら頑張っていきます。
どうかこれからも戦い抜く姿を応援して下さい。
今日は本当にありがとうございます。
まだまだ自分の口から自分の考えてきたことだけだと話せない事は
いっぱいあるので、どうか質問いっぱい下さい。
そしたらしゃべれると思うので。どうかよろしくお願いします。
ありがとうございました。』
(以下、質疑応答)
――競技者として勝負の場から離れる決断に至ったのは何故でしょうか。
またその決断に対して、寂しさはありますか。
寂しさは全然ないです。
むしろ、今回この会見の案内文を考えていた時に、今後の活動についてとか、
今後の活動に関してとかみたいなことを書いていただいたんですけど、
自分の中でなんかそうじゃないなーって思って。
もっと決意に満ちあふれたものですし、もっと希望に満ちあふれたもの
だなぁと、自分の中で思っていたので、むしろ今は自分としてはこれからも
期待してやってくださいって、胸を張って言えるという気持ちでいます。
なので寂しさは特にないです。これからさらに頑張っていきたいと思いますし、
試合という限られた場所だけではなくて、もっと色んな方法で自分のスケートを
見ていただく機会があるかなと思ってますし、作っていきたいなと考えているので
、ぜひ楽しみにしていただきたいなと、自分では思っています。
――羽生選手と言えばオリンピックに3回出場して二つの金メダルを獲得して、
夢や感動希望を与えたと思います。
ご自身が得たものも非常に多いのかなとも思います。
今改めてオリンピックと言うものを振り返ってみて、一言で言うと
どういうものでしょうか。
オリンピックはそうですね、もちろん自分にとっては2連覇できた、
今の自分のこういう立場や、こういう発言をさせていただく場所だったりとか、
そういうものを作ってくれている大切なものたちだなと思うんですけど、
それプラス、北京オリンピックでもちろん、挑戦が成功したわけでは
ないんですけど、それでも自分が夢を追い続けたりとか、頑張り続け、
ある意味、それを証明できた場所でもあったと思うので。
そういう中で、そういう姿を見て下さり、「あーかっこいいな」とか、
「応援したくなるな」とか、また自分自身がほんの一歩でもいいから
前に進もうとか思っていただけるような機会になったことが、何よりも
うれしいなと思ってます。
もちろん一つずつオリンピックに意味付けをしてしまうと、オリンピック
というものに対して全部意味付けをしてしまうと、長くなっちゃうんですけど、
僕にとっては自分が生きている証というか、そして皆さんと共に歩み続けた、
頑張った証でもありますし、これから頑張っていくための土台でもあるかな
と思います。
――競技会にはもう出ないという決断と考えてよろしいでしょうか。
その決断に至った経緯、揺れ動いたのかも含めて聞かせてください。
これから競技会というものに出るつもりはないです。
僕がこれまでやってきた中で、もう競技会に対して、結果ということに対して、
取るべきものは取れたなと思ってますし、そこに対する評価をもう求めなく
なってしまったという気持ちもあります。それがここまで至った経緯です。
そして、自分が揺れ動いたことはもちろんあったんですけど、そもそも
平昌オリンピックの時点でもう引退しようと思っていて。
引退という言葉が好きじゃないのであまり使いたくないんですけど、
僕が16歳か17歳のときのインタビューで、「2連覇したらどうするんですか」
と言われたときに、「いやそこからがスタートです」って、本当に自分の
心の中から言える時期があって、今本当にそういう気持ちでいます。
自分の中では平昌オリンピックからプロのスケーターとして、プロの
アスリートとしてスタートするんだって思ってたんですけど、4回転半
だったりとか、四大陸選手権も含めて、金メダルを取れていない試合が
何個かあったので、それを取りたいと思って続けました。
4回転半にこだわり続けた結果、北京オリンピックまでついたんですけど、
今の自分の考えとしては別に競技会じゃなくてもいいじゃんて思って
しまっています。
自分でこれから努力したい方向だったりとか、自分が理想としている
フィギュアスケートという形だったりとか、そういうものを追い求めるのは
競技会じゃなくてもできるなって。
むしろ競技会じゃないところの方が皆さんに見ていただけるんじゃないかな
と思っていて、こういう決断をしました。
これからも4回転半を含めてよりアスリートらしく頑張ってきたいなと思います。
――これだけ実績を残されて、社会の中でも羽生選手の言動だったり、
ものすごく影響与えたり、色んな人を喜ばせたりしている中で、そのような
存在になれた、自分にしかない特徴、自分の中で持っているものは何でしょうか。
自分で実感があまりないのでわからないんですけど、ただ、今この場所にいる
羽生結弦としては、客観視して本当にすごく遠くから、例えば今カメラさんがいる
場所からとか、上から見たら、羽生結弦ってどういう存在かなとか….。
たくさん応援してくれるからこそ、ここにいられるんですね。
別に羽生結弦が何かを持っているからとか、僕自身が何かをしてきた
からとか、そういうのではなくて、色んな環境の変化があったりとか、
色んなことで自分の演技を見ていただいたり、発言をさせせていただく
場所があったり、聞いていただける場所があったりすることによって、
僕は特別応援していただける、本当に運のいい人間なんだなと思っていて。
それが僕自身も、もっと頑張っていかなきゃいけないとか、より色んな
ことを考えたりとか、どんな言葉がいいのだろうかとか、どんなことを
考えていけばいいのだろうかとか、そういうことを考えさせて下さる
きっかけになっていたので。
別に作り上げているわけではないんですけど、そうやって皆さんに
応援していただけるからこそ、たくさんの方々が応援してくれてる
からこそ、僕はここで発信できる、発言できるんだなと強く思いますし、
その上で、僕自身もその期待に応えられるように、その期待をさらに
越えていけるようにしていきたいなと思えたので、そんな感じで
やってこれたのかなと思います。
ただやっぱり、僕はアスリートでしかないと思っていて、これから
色んな演技をしていったりとか、スケート続けていくにあたって、
色んな面が見えてりすると思うんですね。その中で、やっぱり芸能人
とかアイドルでも何でもないですし、やっぱりアスリートとして
格好いいなと、アスリートとして色んな希望とか夢とかを見せて
もらえるなって思ってもらえるような存在として、これからも努力して
いきたいなと今は思っています。

――競技者として羽生さんがこれまで貫けたなと思うこと、そして
これからも貫いていきたいなと思うことを改めて教えてください。
常に挑戦し続けることは、これからも続けていきたいなと思います。
正直、僕の中では線引きがとても難しいなと思ってしまっているんですけど。
競技者としてのアスリートなのか、プロとしてのアスリートなのかに
関しては、すごく線引きが曖昧で、じゃあここで僕が「プロになりました」
と言ったらプロなのかといったら、そういう世界なのでそうとしか
言い切れないところがあるんですけど。
でも僕は気持ちとしてはそんなに大きく変わったつもりはないです。
とにかく、これからも常に夢に向かって目標に向かって努力して
いきたいなと思いますし、より責任を持って、自分の発言に責任を持って、
自分の行動に責任を持ってアスリートとして、これからも自分の活動を
全うしていきたいという気持ちでいます。
4回転半ジャンプも成功させて、それを皆さんと共有できたり、皆さんの
前で成功させられたりしたらいいなと強く思っています。
――プロのアスリートとして今後の活動を続けられると思いますが、
具体的な計画やか新たな活動について、現時点で考えられていることは
ありますでしょうか。
自分の中で考えてることだったりとか、ちょっと話し合った段階でしか
ないんですけど、具体的には色々と進めているようとしていることがあります。
それを言ってしまうと、まだまだ自分の頭の中の構成を伝えただけなので、
実際実現できるかどうかもわからないし、具体的にそれを言うのは
はばかられてしまうので申し訳ないんですけど。
ただ、例えば競技者としてやってきた時は、試合前の露出だったり、
試合で演技をしたりとか、そういったことに限られてきましたけど、
もっともっと今の時代に合ったスケートの見せ方とか、ファンの方々で
あったり、本当にスケートを見たことがない方も含めて、これだったら
見たいかなと思うようなショーであったり、応援してくださる方々が
納得できるような場所だったり、演技だったり、そういったものを
続けていきたいなって思います。
ざっくりとしか言えないんですけども。具体的に期間とかは言うのは
ちょっと難しいんですけど、ぜひ期待してほしいなって思っています。
すいませんこんなコメントしかできなくて申し訳ないです。
――決断に至った時期、競技生活を離れようと思った時期があったら
教えていただきたいのと、そこに至るまでの最大の決め手は何でしょうか。
そうですね、競技者としてここで終了というか、プロになりたいなと
思うことは多々ありました。いろんな場面でありました。
先ほども言ったように、平昌オリンピックが終わった時に思いましたし、
次のステージに向かいたいっていう…。
ネガティブで引退とか、不思議ですよね、フィギュアスケートって、
現役がアマチュアしかないみたいな印象があって。
すごく不思議だなと僕は思っているんですけど。
実際、甲子園出場したの選手が野球をそこまで頑張っていました、甲子園
優勝しました、プロになりましたっていうのは、それは引退なのかなって。
そんなこと言われたらそんなことないじゃないですか。
僕はそれと同じだと思っていて。
むしろここからがスタートで、これからどうやって自分を見せていくのか、
どれだけ頑張っていけるのかが大事だと思っているので。
そういう意味では、新たなスタートを切ったなと思っています。
先程の質問の、「いつプロに転向しようと考えたか」っていう話だと、
毎試合、毎試合思っていました。
平昌オリンピックが終わって、試合が終わるごとに色々考えて、本当に
色んなことを考えて。「これ努力してる方向間違っているのかな」とか、
「頑張れていないのかな」とか、考えながら競技をしてきました。
結果として最終的な決断に至ったのは北京オリンピック終わってからです。
帰ってきて、しばらくして、自分の足首を治すための期間として、
治すための期間というか、痛くて滑れなかったので、その期間に、色々
考えたときに、もう別にここのステージにいつまでもいる必要はないかな
って思って。
より上手くなりたい、より強くなりたいって思って決断しました。
実際に最後に先日、ファンタジーオンアイスというものがあったんです
けれども、その時に滑らせていただいた時が、自分がアマチュアスケーター
として滑らせいただくのは対外的に最後だったんですけれども、その時にも
また改めて、「より高いステージに立ちたいな」と。
「より一層努力したことが皆さんに伝わるステージに行きたいな」と思いました。
――オリンピックでメダルをとられて、様々な記録を打ち立てられて、
どこかで満足するところがあるのかなと、取材する側として思っていた
んですが、常に常に先を見続けてより強く、より高くというイメージが
すごく強いんですが、羽生選手に何がそこまでかきたてるものがあるのでしょうか。
それはアスリートだからなのかなと強く思います。
現状に満足した事は基本的にないですですし、とにかくうまくなりたいな
と思ってました。
それが例えばジャンプであったとしても、フィギアスケートで求められている
音楽的な表現であったとしても、常にうまくなることが楽しみというか、
それがあったからスケートをやっていられるなと今になって思ってます。
自分の中では「スケート=生きている」というイメージがあって、
生きる中でうまくいったり、いかなかったりということがあったり。
そこに対して何か言われたりとか、喜んでもらえたりとか、色々あったりも
しますが、逆に何か停滞したりということも色々あったり、そういったことが
スケートの中で感じられるなと思っていて。
それこそが自分にとってのフィギアスケートなのかなと思っているので、
だから記録が取れたからとか、最高得点出せたから、難しいジャンプ
飛べたからとかではなくて、普通に生きている中で、もっと難しいことを
やりたいとか、単純にちっちゃい頃だったらもっと褒められたいとか、
そういった気持ちだけで頑張ってこられた気がします。
――昨年あたり、「今の自分が一番うまい」とおっしゃっていたことが
印象に残っています。実際そうだとも思います。勝手ながらもったいないな
とも思うんですが、競技会の緊張感が恋しくなったりすることはありませんか。
競技会の緊張感が恋しくなることは絶対ないと言い切れます。
それは先ほどお話しした中で、今後の活動について色々と考えている中で、
競技会の緊張感を味わったりしてもらいたいなと思っているので。
競技会や大会を作ったりとか、そういうことは考えていないんですけど、
皆さんが応援したくなるような羽生結弦って、挑戦し続ける姿だったり、
独特の緊張感があったりとか、そういった中での演技だと思っているので。
そういうのを感じてもらえるような、競技者じゃなくなったから気が緩むな
と見られるようなスケートではなくて、より毎回緊張できるような、
全力でやってるからこその緊張感をまた味わっていただけるような
スケートをしたいと思っているので、それはないかなと。
むしろもっと緊張させてしまうかもしれないですし、僕自身もっと緊張する
かもしれないですし。一つ一つの演技を全体力と全神経をそそいで、
ある意味では死力を尽くしたい。
――羽生選手が戦ってこられた時代というのは、4回転が過熱して、
それでもチャンピオンとして高いレベルで、4回転アクセルに象徴される
ように、ひっぱってこられたと思いますが、チャンピオンでありながら
リードしてきたことについてどう思っているのか、また今後、ほかの
選手も4回転に挑戦したり、もしかしたら5回転ということも出てくる
かもしれませんが、これからの期待と感想をお願いします。
僕がフィギュアスケートを始めてすごくあこがあこがれを持った
トップの選手の時代は、4回転ジャンプがプログラムの中に2本
入っていたらすごいことでした。
今みたいに4回転ジャンプが何種類も跳べるわけではないですし、
1種類で2本とか、トリプルアクセルがあったりとか、そういう時代でした。
それから4回転がなくなったりとか、4回転を跳ばなくても勝てる時代が
来たりとか、色々あって現在に至っています。
でも僕が好きだった、僕が好きなフィギュアスケートは、やっぱり
僕自身があこがれた時代のスケートなんですね。
あの時代、4回転ジャンプ3本跳んだら優勝なのかと言われたら
そんなこともなくて。トリプルアクセルいっぱい跳んだから勝てるのか
と言われたら、そんなこともなくて。
もっともっと心から何かを感じられるような演技、この人の演技見たいな
って思えるような演技をこれからもし続けたいなと思っています。
そういう演技を自分がやってこられたかどうかは自分では評価しきれない
んですけど、これから僕自身がそういう演技をもっとしたいなと思ってますし、
これからの競技フィギュアスケート会というのがまたルールが変わって、
毎年ルールがちょっとずつ変更があるんですけど、またいろんなことがある
かもしれないですけど、僕が大好きだった時代の、僕が追い求めている
理想の形のフィギュアスケートをさらに追い求めたいなと思います。
――北京オリンピックの時、「報われない努力だったかもしれないけど」
という発言があったと思います。
競技者としての努力をどのように振り返りますか。また、それはプロ
スケーターとしてどのようにつながっていくと思いますか。
平昌オリンピックで連覇した時点で競技を終えて、プロとしてさらに
上手くなっていきたいなと思ったという時期があったという話をしましたが、
あのままの自分だったら、今のこの自分の努力の仕方だったりとか、
自分がどうやったら上手くなるかとか、それを感じられないまま終わって
しまったかもしれないなと。
本当の意味で終わってしまったかもしれないなと思いました。
あの頃は、まだまだ4回転ジャンプをルッツ、フリップという、ある意味、
今の新時代を象徴するようなジャンプが増えてきている段階でもありました
けども、ジャンプたちを追い求めて、またフィギュアスケートの、いわゆる
一番うまくなれる時期っていうか、フィギュアスケーターってこれぐらいの
年齢で競技終えるよねって、これからうまくならないよねとか、停滞したりとか、
維持するのが大変だよねっていう年齢が、大体23歳とか24歳で切り替わって
しまうというのが定番みたいなものでした。
だけど僕自身は、23歳で平昌オリンピックを終えて、それから今の今まで
本当にジャンプの技術も含めてかなり成長できたと思っているんですね。
それはどういう努力をしたらいいかとか、どういう工夫をしていけば
いいのかとか、そういうのが分かったからこそ今があるんだなと思ってます。
そういう意味で今が1番うまいんじゃないかなと思ってます。
その経験があったからこそ、これからもたとえ自分が30になろうとも、
40近くなることも、40までスケートやっているかちょっとわからない
ですけど(笑)、今まではこの年齢だからできなくなるなって思ったことが、
なくなるんじゃないかなって、ちょっとワクワクします。
そういう意味ではやっぱり、北京オリンピックまでやり続けてきて、
本当に努力し続けて、これ以上ないくらい努力したと言えるくらい
頑張ってきて本当に良かったなと思いますし、これからも改めていろんな
努力の仕方だったりとか、頑張り方だったりとか、色々試行錯誤しながら
上手くなっていけたらいいなと思っています。
――競技者としては絶対王者と呼ばれて、日々の言動からも、人間性を
高く評価されたアスリートだと思います。我々から見ると、いつも完璧に
映って見えるんですが、競技人生の区切りを迎えた今、正直に言って、
羽生結弦として生きてきて大変だったこととか、今だから明かせる自身の
存在について、重荷になったことというのはなかったのでしょうか。
僕という定義が分かんなくなっちゃって難しいんですけど、僕にとって
羽生結弦という存在は常に重荷です。すごく重たいです。
こうやって会見でお話しさせていただく時も、登壇させていただく時
とかも、決意表明して下さい言われた時とかも、ものすごく緊張して、
今まで考えてきたことが全て吹っ飛んでしまうぐらい、手足も真っ青に
なってしまうぐらい緊張していました。
自分自身も完璧でいたいって強く願いますし、これからも完璧でいたい
って、もっといい羽生結弦でいたいって思ってしまうので、これからも
また重いなって、色んなプレッシャーを感じながら過ごすことになって
しまうと思うんですけど。
でもその中で、こういう姿を見て応援してくださる方々がたくさん
いらっしゃいますし、また北京オリンピックのように、自分がちょっと
心が崩れてきてしまった時とか、あの時努力が報われなかったとか、
報われない努力があるんだとか、幸せって本当に心の中から言えないとか、
色んな言葉を言ってしまいましたけど、そういった自分がいることも
皆さんにわかっていただいたり、そういう自分を応援してくれる
方々がいることもうれしいなとは思います。
いつもいつも羽生結弦って重たいなと思いながら過ごしていますけど。
それでも羽生結弦という存在に恥じないように生きてきたつもりですし、
これからも生きていく中で羽生結弦として生きていきたいなと思いますし、
先程の決意表明の中で話したように、自分の心を蔑ろにする事は
したくないなと。これまで演技をしていくに当たって、本当に心が
空っぽになってしまうようなこともたくさんありましたし。
訳もなく涙が流れてきたりとか、ご飯が通らなかったりとか。
そういったことも多々ありました。
正直言われないことも言われたりとか、そんなたたかなくてもいいじゃん
ということもあったりとか、正直色んなことがありました。
人間としても色んな人が信頼できなくなったり、誰を信用していいのか
分からなくなったりすることもありました。
でもそれは多分、羽生結弦だからではなくて、皆さんがそう思って
いるんだと思いますし、大なり小なり皆さんがつらいんだなと思ってます。
だからこそ僕自身がこれからも生きていく中で、生活していく中で、
心を大切にしてもいいんじゃないかなって。
もっと自分の心が空っぽになってしまう前に、自分のことを大切に
してきてくださった方々と同じように、自分自身も大切にして
いかなきゃいけないなというふうに今は思っています。
なので皆さんも、自分を応援することで色んなことを感じていただけたり、
生活の一部だとか、生きがいだとか言ってくれることはとてもうれしいいですし、
それにこれからもやっていくつもりです。ただそういった中でも、自分の
心を大切にするようなきっかけの一つであったらいいなと思います。
――プロのアスリートとおっしゃいましたが、アスリートという言葉を
使ったということは、気持ちの中で引退でもないし、プロというのは
アスリートなんだという強いメッセージだと受け取りました。
だからこそアスリートとしての羽生選手に、クワッドアクセルはどれぐらい
自分の手中にあり、続けると宣言したからには、手応えが北京よりも(
今が)いいとかあると思います。
クワッドアクセルについての決意をもう一度お願いします。
正直な話、フィギュアスケートってそんな苦しいところ見せたいけないと
自分の中では思っていて。
演技している時、めちゃくちゃ頑張ってるんですけど本当は。
「キス・アンド・クライ」という点数が発表されるところがあるんですが、
そこで倒れる込むわけにいかないんですけど、僕ら本当に倒れこむぐらい、
全力で毎回滑ってます。
そういった中でも、アイスショーってやっぱり、華やかな舞台であったり
とか、エンターテイメントみたいなイメージがあると思うんですけど、
もっともっと僕はアスリートらしくいたいなって。
もっともっと難しいことにチャレンジしたりとか、挑戦し続ける姿、
戦い続ける姿をもっと皆さんに見ていただきたいなと。
期待していただきたいなと思って、今回この言葉たちを選びました。
実際4回転半に関しては、北京オリンピックですごくいい体験ができたと
思ってますし、実際あの時は痛み止めの注射を打ってしまっているからこそ、
何も感じなかったからこそ、何も怖くなかったということがあって、
本当に全力を出し切って4回転半に挑むことができたんですけど、今現在、
右足首の回復を待ったりとか、あの時は本当に4回転のためにずっと
努力していたと言っても過言ではないので、それに比べると最近、
アイスショーがあったりとかで、4回転半に時間を取れなかったので、
あのこれよりも下手くそになっちゃってるかもしれないんですけど。
今現在、4回半の練習を常にやっています。実際にあのころ得た知見が
あったからこそ、北京オリンピックとそしてその前にも色んな知見を
得られたからこそ、現段階でももっとこうやればいいんだなとか、
もっとこうできるんだなという手ごたえがありますし、ここ最近、
アイスショーに出させていただいたりとか、そういった中でこういう
視点があったんだなということも、毎日のように発見があって、
そういう意味で、これからさらにうまくなっていけるんだなっていう
自分への期待とワクワク感がある状態です。
実際にはあの頃よりも下手くそになってしまってるかもしれないんですけど、
でもきっと北京オリンピックの時はもう伸びしろないのかなと思った
んですけど、今は伸びしろいっぱい感じてます。期待してください。
ありがとうございます。
――私は今日、ファンの人の代わりにここに入れてもらったと思って
いるので、ファンの人というのは羽生選手にとってどんな存在ですか。
改めてファンの人に言葉をいただけますでしょうか。
改めて、一言で言うのは難しいんですけど、応援してくださる方がいるから、
僕がここで話すことができて、スケートをやってくれて、これからも
スケートをさらに突き詰めていこうって思えています。
正直、先ほども言ったように、自分が特別な存在とか、自分が特別な
力があるとか、そんなことは全く思ってなくて。
人一倍、皆さんに応援していただけるからこそ力があったりとか、
応援の力があるから、僕はうまくなってるだけなんだなってすごく
思ってます。
これが例えば10人ぐらいにしか応援されてなかったりしたら、きっと
10人の方々の気持ちを受け取るだけで目一杯になってしまって、こんなに
スケートだけに没頭できる日々はなかったかなと思います。
ただその中で、皆さんがたくさん期待して下さって、その期待に応えると、
またより多くの人が期待して下さって。そんな循環が僕が本当に大切だったし、
そんな循環をこれからもさらに続けていきたいですし、皆さんの期待に
応えれるような演技を続けていきたいなと思うので。
正直、僕の心の底からの今の気持ちは、どうかこれからも期待してやって
下さいということと、これからも見てやって下さいという気持ちが自分の
本音です。
なんかここで「ありがとうございました」じゃないというのは正直、
自分が一番思っていて、全然終わらないので、引退でも何でもないので、
ここからさらにうまくなるし、さらに見る価値があるなって思ってもらえる
ような演技をするために努力していくので。これからもどうか応援して
やってください。よろしくお願いします。
――先ほど、これから「心を大切に」とおっしゃってましたけが、プロの
アスリートとなるにあたって、今後人生の最優先事項として三つ挙げる
としたら、どういうものかありますでしょうか。
ありがとうございます(笑)。三つかあ、難しいなぁ。
三つ、そうですね…成功させられる努力をまずすること。
それが自分とって一番優先、一番上の優先事項ですかね。
それは4回転半も含めてです。4回転半も成功させたいですし。
自分自身が目標としている演技たちだったりとか、ここであえて
「演技たち」って言っちゃいましたけど、色々な演技をしていくにあたって、
絶対にあの頃よりうまいんだぞって、過去の自分よりうまくなったなって、
言ってもらえるような、理想としている演技ができるよう努力をしていきたい。
それが今の自分にとっての第一の優先事項です。
あと二つ。そうですね。うわあ、難しいなあ。
これはプロになったからとか、そういうのではないのかもしれませんけど、
人間として美しくありたいと思ってます。
言葉で全部を表現するの難しいんですけど、たとえ明日の自分が、
今の自分を見たとしても、ちゃんと「ああ、昨日の自分は頑張ったな」って、
思ってもらえるような自分を常に大切にしていきたいなと思いますし、
一生胸を張って生きていける生き方をしていきたいなと思います。
そして三つ目は、うーんと、難しいですね。そうですね、うーん、
なんかあるかな。あっ、はい。勉強を怠らない、常に勉強し続ける
ということを三つ目にあげたいなと思います。
もちろんスポーツとしてのフィギアスケートの競技というところからは
抜けて、違う新たなステージに、一歩高いところに上がっていくと
自分の中で位置づけているんですけど、これからもずっとずっと勉強して
いきたいなと思ってます。
色んなこと、自分自身、最近ダンスをうまくなりたいなとか、氷上で
うまく使えないかなと思ったりとか。力学のことだったりとか、運動学
だったりとか、人間工学だったりとか。
またはパフォーマンスの、どういう風に見られるのか、どう評価するのか
とか。そういうのも含めてこれからもどんどん勉強して、どんどん深い
人間になっていきたいなって、深いフィギュアスケーターとしてなって
いきたいなと思うので、常に勉強し続けられる、アップデートし続けられる
人間になりたいなと思ってます。』
長い会見と質疑応答でしたが、これは今後も何度も見返したいと思いました。
動画あり。羽生結弦選手に宮城県民やゆかりの人が労いの声
東日本放送
まだまだたくさん記事やTwitterがあるのですが、長くなるのでまた
明日にでも分けてご紹介していきたいと思います。
今日の記者会見を見たり、夜のニュース番組に生出演した羽生選手の
言葉を聞いたりして思ったのは、今までの「引退」というイメージ
とは違って、荒川さんもおっしゃっていたように「前進」でした。
新たなステージにステップアップしたような…そんな感じに見えました。
ゆづのスケートは競技会で誰かと順位を争うようなレベルのものでは
ありません。
なので、ISUのジャッジに自分のスケートを評価させる必要も感じてない
のだと思いました。
ルールもどんどん変わって行くし、今のフィギュア界はゆづの求める
理想のフィギュアスケートではなくなってきています。
そのような場所で、自分の理想とするフィギュアスケートを追い求めた
ところで、もう正しく評価してもらえることはないと感じたのでしょう。
こういっては何ですが、羽生選手の方から現在のフィギュアスケート競技に
三下り半を叩きつけたように思いました。
プロになってもっともっと上手になって、さらなる高みを目指していく。
それが今回、「競技会に出ない」という決意をした動機なのだと思いました。
とても正しい選択だと思いました。
今まで理不尽な採点に苦しめられて来た羽生選手からISUに対する「決別」の
ようにも思えました。
競技会に未練がないのは当然ですね。私達もゆづ同様、そんな競技会に
未練などありません。
これからは、羽生結弦の理想とする美しいフィギュアスケートだけを
見れるのかと思うととても楽しみだし、心が軽くなりました。
羽生選手、これからもぜひ、ご自身の信念を貫いて我が道を歩んでください。
■ ファンタジー・オン・アイス放送予定
テレ朝チャンネル2
【完全版】
<幕張公演 初日>
■7月23日(土) 午前11:00〜
<幕張公演 2日目>
■7月24日(日) 午前11:00〜
<幕張公演 最終日>
■7月24日(日) 午後2:30〜
<静岡公演 初日>
■7月30日(土) 午前11:00〜
<静岡公演 2日目>
■7月30日(土) 午後2:30〜
<静岡公演 最終日>
■7月31日(日) 午後5:30〜
エンタメーテレでは7/31の13:00から再放送があります
8月のFAOI放送予定 CSテレ朝2
<名古屋公演 初日>
■8月6日(土) 午後3:00〜
<名古屋公演 2日目>
■8月7日(日) 午後3:00〜
<名古屋公演 最終日>
■8月7日(日) よる6:30〜
それではまた(^^♪
今日の記事にも共感していただけたら応援をよろしくお願いいたします。
皆様のご支持を心から感謝しております。
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早速、ノーカット版、有り難うございます。テレビの録画、友人からの多量の情報、観、読みきれないくらいです。
昨日の「決意表明」は競技をやめてアイスショーにシフトしたのか?ドキドキ!でした。そして会見が始まり、ゆづのファンをガッカリさせないような対応、また、競技に未練がない❗️とキッパリ言った時はスカッ!としました。いままでどれだけ不条理を感じてきたことでしょう!ファンとしても腹立たしさを感じていました。
ゆづが三行半を突きつけたこと、ゆづに愛想を尽かされたこと、これからISU、スケ連は赤字ましぐらに転げ落ちることは間違いないでしょう!
ISUもゆづがいなくなった時の予算案を計算していましたね。毎年2億6500万〜の赤字を想定。
スケ連も2020年で正味財産は32.64億、当分は心配ないかもしれませんが銀銅でどれだけ頑張れるでしょうか?
これから競技会よりアイスショーが人気になる現象が起きる予感します。きっとゆづが誰もが観たいと思わせるアイスショーにしてくれるはずです。
ISU、スケ連は羽生結弦というビッグスターが競技会を退く原因の意味をしっかりと考えジャッジ教育もする転換期にして欲しい。
いまの状態は自業自得と言わざる得ません。
世界からすごい量のコメントが届いています。羽生結弦と関わった選手、後輩、著名人。嬉しかったのはオーサー、トレイシーからきたことです。本当に沢山、沢山、、、どれだけ、、
ゆづが愛されてるのが分かります💧
それとマッシさ
ん、「結弦がいたからフィギュアを見棄てなかった」wマッシさんゆづが引退したら本を書くと仰ってましたが、どうでしょうマッシさん?
ゆづの第二のステージを楽しみにしてます。