大田龍子さんの「ロンカプ」の現地観戦記が素晴らしい。 - 羽生結弦 成功への軌跡

大田龍子さんの「ロンカプ」の現地観戦記が素晴らしい。


ゆづオンリーファンの皆さま、こんばんは(*^-^*)
羽生選手に関するテレビ情報や動画、記事など…追いきれなくて
一人取り残されている気持です。

そんな中、またまたうれしいコラムが発表されたという
メールをいただきましたので、ぜひご紹介したいと思います。
私の大好きなライターの大田龍子さんのコラムです。

全日本選手権の男子SPを会場でご覧になられたそうで、あの
お美しいロンカプの結弦様(こうお呼びしたいくらい美しい)の
演技のご感想を書いてくださいました。

表題の絢爛(けんらん)とは「目がくらむほどきらびやかで
美しいさま。ぜいたくで花やかなさま。」という意味です。

タイトルからしてすでに描写が素晴らしいですね。

全日本選手権の羽生結弦選手の演技動画を見ながらコラムを
読んでみたいと思います。

いつものように太田さんのコラムからの転載・引用部分は色を付けたり
太字で強調して、私の言葉とは区別しております。
尚、注釈は私がつけさせていただきました。

絢爛たる挑戦 羽生結弦のロンド・カプリチオーソ
太田さんのnoteより。

私達は羽生選手がリンクサイドに姿を現した時はドキドキします。
さらに6分間練習のためリンクインすると、高揚感がMAXになります。
そしてジャージを脱いだ時の羽生選手の衣装に目が行くのです。

…が、今回はコロナ禍のためでしょうか、観客が声を出さないようにと
配慮したのか、最初から衣装を身に着けて羽生選手は登場しました。

『第3グループの演技が終わるころ、羽生結弦がキス&クライ横の
青い階段から静かに姿を現した。ジャージは着ていない。

第4グループの6分間練習が始まり、リンクの中央に並んで
挨拶を終えた選手たちは一斉に滑り出す。


羽生の衣装はハッカ入りの砂糖菓子のような甘いパウダーブルーが
基調。白に近い薄氷のような水色から星の輝き出す一瞬前の夏の
夕空を思わせる青まで、繊細に変化する色とプリーツに龍の鱗の
ような淡い金色のモチーフが重なる。
動くたびに無数のビジューが瞬く様はまるで
ピクシーダスト
。』

haniu1121s.png

※ピクシーダスト(Pixie Dust*)は、天使や妖精が振りまく粉のこと

ピリピリと緊張感を漂わせる他の選手たちを尻目に、羽生はゆったりと
リンクを周回し、時おり星屑のような光を撒き散らしながら空中に舞い上がる。
跳ぶというより「浮かぶ」という方がふさわしいエフォートレスなジャンプ。
4回転サルコウも4回転−3回転のコンビネーションも3回転アクセルも
微塵も揺らがず着氷する。

目の前の羽生は一人だけパラレルワールドにいるかのように落ち着いた
表情のまま別次元の滑りを見せ、6分間練習を終了。
迷いのない足取りであっという間にリンクサイドから消えた。


緊張の頂点で4番滑走の羽生が再び登場した。
氷に挨拶してリンクに入り、馴らすように滑走する。
コール直前、WINNIE THE POOHがいるフェンス際でこちらに背を向けて待つ
羽生が真正面に見えた。

ヴィオラのようにくびれたウエストの後ろ姿は春のアイスショーの時より
一回り細く、うなじのあたりなど向こうが透けてしまいそうだ。

リンク中央へと滑り出した羽生は緩やかに回りながらルーティンをこなし、
ジャッジ側に背を向け、静かにスタートポジションに立った。


haniu1123.png

https://youtu.be/e0m44q_Vo5Q


羽生はすっと両腕を広げながら正面へと向き直り、回転して滑り出す。
音に呼吸をあわせてなめらかに加速し、ターンする足元。メロディに
寄り添ってのびやかにしなう上半身。

凪いだ湖のように涼しげに、かつ滾るような熱い気配を潜ませた羽生の滑りは
最初の3小節で、初演であることも、怪我をしていることも忘れさせてしまう。

ジャッジの正面をイーグルで横切り、優雅に回転してそのままふわりと
跳んだのは4回転サルコウ。まるでバレエジャンプのように軽々と降りて
再びイーグル。

そして……曲の緩急と見事に揃った4回転−3回転の連続ジャンプを決めると
ほぼ中央でダイナミックなバタフライからキャメルスピン。
頭からフリーレッグのエッジまで綺麗に高さがそろうのみならず、フライングの着地、
回転のリズム、留めの呼吸まで小気味よいほど曲と同期している。


万雷の拍手の下、羽生の滑りはピアノとシンクロし、スパークし、青白い火花を
散らしながら熱く、鋭く、高まっていく。


カウンターから驚異的な高さでトリプルアクセルを跳び、ツイズルをはさんで
巧みな腕の動きに彩られた艶麗なシットスピンへ
スピンの留めと曲の切れ目がピタリと揃い、まるで羽生が指揮をしているようだ。

クライマックスへと狂おしく盛り上がってゆくピアノの眩く、繊細で微妙に
クセのある響き
…羽生はその主張の強い一音一音を際立たせて跳躍し、回転し、
ターンし、羽ばたたきながら跳びわたっていく。

散乱する光のような音色を鮮やかに形にするステップシークェンスに満席の
会場はトランス状態だ。


※トランス状態とは現実感が喪失し、睡眠に似た心的状態のこと

ステップから最期のスピンまで、鳴りやまない拍手はますます
クレッシェンドし、スタンドも建物も共振しているよう。
鳴動するアリーナの中心で、羽生は高々と右手を突き上げてフィニッシュした。
涼やかなスタートとは打って変わり、獲物を仕留めた狩人の精悍さで
演技を終えた羽生は、空中からつかみ取った何かを大切に抱えるようにして
リンクドアに向かう。氷から上がってPOOHを受け取った時、初めて
その表情が和らいだように見えた。


あの素晴らしい伝説的ともいえるSPを現地観戦された太田さんの
臨場感あふれる描写のすばらしさを味わっていただきたくて、
今回はコラムからかなり多く、引用・転載させていただきました。

こうして美しくて的確な「言葉」が添えられるとより一層、
ロンカプのすばらしさがわかります。

いつも思うのですが本来、解説席には元スケーターだけではなく、
コラムニストや芸術家(アーチスト)をお招きするべきです。

元スケーターだどどうしても単なる技の解説だけになりがち
ですが、演奏家だったり、芸術家の方が感じたことを話して
頂けると、「フィギュアスケートは芸術的な競技である」という
ことを多くの人びとに理解してもらえるように思います。

そして太田さんのコラムは「能」の専門家らしく、その世界観と
羽生結弦の「ロンカプ」をリンクさせていました。

太田さんがかつてご覧になった『「石橋しゃっきょう」の舞台』。

石橋とは切能(鬼、神、天狗、神仙など人でないものが主役の能)のひとつで、
太田さんは『30年以上前、当時既に壮年で名人と云われていたの方の舞台』
思い出されたそうです。

その方は『姿が美しく並外れて体の効く方で、跳び方も着地も見事。
肘を張って胸を反らせる獅子の構えがライオンキングのシンバか
マーベル映画のヒーローみたいに格好よい。しかし、技の巧みさや
姿の美しさ以上のものがそこにはあった。

技量を超えて魂そのものが顕れた演技は、感動というより衝撃として
今なお目の奥に焼き付いている。』


その時受けた衝撃は今回の羽生選手のロンカプを見た衝撃と
もしかしたら共通する部分があったのかもしれません。

羽生の「序奏とロンド・カプリチオーソ」もまた衝撃的だった。
コーチもいない孤独なリンクで作り上げたプログラムは、高難度
ジャンプやレベル4のスピンをほとんどクロスなしに複雑なステップで
つなぐ究極の構成だ。

今回が初披露となったこの曲を羽生は練習の時から本番直前まで一度も
ノーミスで滑り通せてはいなかった
という。

しかし、不安など毫も感じさせず、物憂げな冷静さから滾る情熱までを
まばゆいばかりに演じた
羽生結弦の「序奏とロンド・カプリチオーソ」は、
滑り切りったその瞬間に伝説となった。


太田さんがおっしゃる通りです!

もうすでに2年もコロナのせいでカナダに行くこともできず、
日本の仙台でたった一人で練習を続けながら、新プロの
振り付けだってリモートで行っていたわけです。

さらにこの新SPは、練習時から一度もノーミスできていなかった
というのです。それを初演となったあの18000人弱が見つめる
全日本の大舞台で完璧に滑って見せたのですから。

そういったことを後から知れば知るほど、あの時の演技がいかに
素晴らしく、しかも衝撃的なものであったか…。

羽生結弦という人はやっぱり「異次元」であり、並みの人間では
ありません。

もちろん「才能」もあるとは思いますが、やはり人一倍の
努力があってのことだと思います。

五輪まで、毎日のように羽生選手に関する記事が出るとは
思いますが、私たちファンは羽生選手のすごさをきちんと
認めて、真実を書いてくださっているものだけを読むように
して行きたいものです。

ちゃんと現地で観戦なさって、ステキなコラムを書いて
くださる太田さんのようなライターさんがいらっしゃる
ことはうれしいですね。

太田龍子さん、素晴らしいコラムをありがとうございました。

これからも、官能的で独創的な描写が素晴らしい太田さん
ならではのコラムを楽しみにしています。

PS:関東にも久しぶりに雪が積もりましたね。
車や電車を利用する人が多いので、積雪はやはりうれしくないです。
皆さまも通勤通学の際は極力気を付けてくださいね。

最近、ようやくうちのポメラニアンの甘噛みが減ってきました。
今週から「厳しくトレーニング」をしたのが功を奏したようです。

うちの子に効き目があったのは、痛かろうが痛くなかろうが、
人の手や足をかんだり、服をかんだりしたらすぐに、
「あ!噛んだ!」と大きな声で言ってから速攻で「ケージに
閉じ込めて1分ほど無視をする」というやり方です。
それに加えて、子犬が嫌がる音やものを同時に味わわせました。

甘噛みをするたびにそれを繰り返したら、1日で噛む回数がぐんと
減りました。「お前賢いじゃん!」って感じです。

でも、私たちが帰宅したときや遊んでいる時など、興奮が
Maxになるとまだ噛み噛みしてきますが、負けずにそれを
繰り返しています。

そうすると手をなめたり、顔を嫌というほど舐めまわして来ます。
噛みたい欲求をなめることで解消している?みたいです。
親愛の気持ちのからしているのかもしれませんが、ちょっと
飼い主様へのご機嫌取りにも見えるかな。( *´艸`)

でも、生き物…特に犬は感情を素直に表すので可愛いですね。

仕事で疲れて帰宅して犬のトイレの始末とかエサやりとか、
遊んであげなくてはならないので、時間はどうしても取られがち
にはなりますが、長い時間お留守番をさせてしまっているので、
可愛そうだという気持ちもありますし…。

子供が一人増えたようなものですから頑張らないとね。

それではまた(^^♪

いつもblogを応援してくださり、ありがとうございます。<(_ _)>
そして、今日の記事にも共感していただけたら応援を
よろしくお願いいたします。
皆様のご支持を心から感謝しております。


人気ブログランキング



日本ブログ村では1位です。
いつも応援クリックしていただき感謝してます。

にほんブログ村 その他スポーツブログ 男性アスリート応援へ
にほんブログ村



 

2022-01-08 | Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Copyright © 羽生結弦 成功への軌跡 All Rights Reserved.
当サイトのテキストや画像等すべての転載転用・商用販売を固く禁じます