太田龍子氏のコラムでわかる羽生選手の表現力の素晴らしさ。 - 羽生結弦 成功への軌跡

太田龍子氏のコラムでわかる羽生選手の表現力の素晴らしさ。


ゆづオンリーファンの皆様、こんにちは(^^)/

今日はいつも素敵な記事を書いてくださる、太田龍子さんの
新しいコラムをご紹介したいと思います。

今季の世界選手権での羽生選手を見てのご感想をいつものように
能の世界観と重ね合わせた描写が秀逸です。

時空を超えて惑わすものたち・羽生結弦の世界選手権2021
太田龍子氏コラム noteより
 一部引用・転載させていただいておりますが、ぜひ、原文を読んで
太田さんが描き出す能の世界観をお楽しみください


「(羽生選手の)「Let Me Entertain You」はロックコンサートの
ようだった。関係者が個人的に撮影してインターネットに上げた
動画もあって、左サイドの上の方の席からほぼ固定でリンク全体を
入れて撮られた画像が面白かった。

60m×30mもあるリンクをやすやすと支配し、金をあしらった
ライダーズジャケットがまるで黒い閃光のように鋭い残像を刻んでいく。

素晴らしくキラキラして見えるのは、技と技の間も全身を使って
絶え間なく何かを発信しているから。


彼のアクションに合わせて歓声が渦巻くさまはまるでオーケストラを
指揮しているようだ。これだけ全身を動かしてスケーティングが
揺るがないのは大変な技ではないだろうか。』

(これは関係者が挙げた動画ではありません)
世界フィギュアスケート選手権2021
<男子ショートプログラム・羽生結弦>ノーカット配信【フジテレビ公式】



太田さんは羽生選手の動きのキレの良さと、その演技の発信力が
2019年のさいたまで行われた世界選手権の「Origin」と同じように
感じられたといいます。

そして能の「葵上(あおいのうえ)」と重ね合わせておられました。

「葵上」は源氏物語が題材の演目です。
光源氏の正妻ですが病床に伏せている設定で、ここでは
嫉妬される側として描かれています。

『シテ(主役)は源氏の年上の恋人、若い恋敵を祟り殺そうと
する六条御息所。

彼女は年下の光源氏にほだされて深みにはまり、しかも捨てられ
ようとしている。プライドはぼろぼろ…』

美貌と教養を備えていた彼女は生霊となって葵上の病床に
表れるのです。

『面は般若、手には打杖を携えた鬼の姿だ。』

このシーンの太田さんの描写がとても素晴らしいのですが、
面がいつもの般若と何処か違う。』ことに気づかれるのです。

眉から額、はえぎわにかけて増女などの気品ある女面に
通じる美しさを残している。この日の般若も同じ特徴を備えているが、
角が異様に長く、上目遣いに僧をにらむ目元が哀しい。


怒りというより悲哀を滾らせて僧に迫る様子は面そのものに
意思があるかのように恐ろしかった。面こそが妖しの本体であり、
六条御息所の心の闇にに憑りついて引きずりまわし、狂わせているか
に見えてくる。…哀れに美しく、強い面だった。


面の動かし方、見せ方だけではなく、足元の運び、所作、謡い、
諸々に技巧を施すことによって幻惑の網を紡ぎ出し、観客をからめとり、
酔わせ、常ならぬものを見たと思い込ませるのが芸である…


普通でない輝きや妖しさを作り出す技は時に妖精の粉をまぶす
魔法のようにも見えるが、弛みない研究と鍛錬の上に成り立つ
ものなのだろう。


そしてこの素晴らしい演技と羽生選手の演技が重ね合わさって
行くのです。

羽生を見ていて思い出したのがこの葵上の般若だった。
羽生のコンボスピンは、構成してる要素がほぼ同じでも
楽曲に合わせたポジションチェンジや手の動きで違うものの
ように見せてしまう。
』と。

今や羽生は、スピンやつなぎ要素だけでなくジャンプにまで
演出効果を加えてしまう。「Let Me Entertain You」の、
着氷を曲のアクセントの合わせて跳ぶロックスターの3A、
そして3月28日の世界選手権エキシビション「花は咲く」で見せた
蕾が一気に膨らんで花開くような3A。

エレメントを自在に演じ分け、見事に調和させて織りなす
プログラムだからこそ、誰もが目を離せなくなる。

決して魔法ではなく、工夫と鍛錬に支えられた究極の技巧
というべきだろう。


そして「天と地と」を見た時のご感想についても書いて
くださいました。

フィニッシュで天を仰いだ目元は青黒くくまどられ、唇も色を失い、
まるで絵画か彫刻の「聖セバスティアヌスの殉教」のように見えた。
不謹慎で申し訳ないが、重い怪我や体調不良を抱えて試合に臨むとき、
不調に打ち勝とうとする凄絶さが滲み出るのか、羽生は人離れして強く、
美しくなるようだ。ニースのロミオも中国杯のファントムもそうだった。


太田さんが描かれている通りだと思いました。

実は私も中国杯の流血した羽生選手に妖しい美しさを感じた
一人でした。今回の「天と地と」の羽生選手にも同様の
はかなさと妖しさを感じ、ぞくっとしたほどです。

hany2021.png

そうでなくてもいつも白い肌をした羽生選手がこの日は体調が
良くなかったこともあり、ますます青白く見えたのでしょうけど、
この世のものではないくらいの美しさを醸し出していました。

ぼさぼさと言われた髪型でしたが、私はむしろこの髪型のほうが
素敵に見えました。(*´ω`*)

だからと言って、いつもトラブルがあっては困りますし、
整髪した羽生選手のキリっとしたお姿もとても素敵ですが、
これはこれで羽生選手の愛らしさと、上杉謙信の勇ましさの
ギャップがまた魅力的でもありました。

見返すのが辛い世界選手権フリーの「天と地と」ではありますが、
見方を変えてみたり、羽生結弦という人間そのものの美しさを
堪能するには、何度でも見ていたい演技だったと思います。

太田様、いつも素晴らしい表現力と、私の知らない「能の世界」
と、能の世界に通じる羽生結弦選手の素晴らしさ、美しさを
教えてくださり、心から感謝をいたします。<(_ _)>

皆様にもぜひ、読んでいただきたいコラムです。
拙い言葉でのご紹介、失礼いたしました。

今日は新人の方のサポートのため、20:00から仕事です。
もう一度更新できるようでしたら、今日のうちに更新したいと
思っています。

それではまた(^^)/

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そして、今日の記事にも共感していただけたら応援を
よろしくお願いいたします。
皆様のご支持を心から感謝しております。


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2021-04-04 | Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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