都築先生の本より。前編 - 羽生結弦 成功への軌跡

都築先生の本より。前編


ゆづオンリーファンの皆さま。(*^-^*)

今日は都築先生の本をご紹介したいと思います。

羽生結弦を生んだ男 都築章一郎の道程
宇都宮 直子 (著)

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いかに都築正一郎さんが日本のフィギュア界の礎を
築いた偉大な人であるか、ということがこの本を通して
知ることができました。

少しづつですが、私が皆さまにぜひ読んでみてほしい
部分を抜粋させていただきましたので、お時間を取って
読んで頂ければと思います。

第1章 都築章一郎

当時、8歳だった少年に、都築は声をかける。「オリンピックへ行こうね」言葉はすぐに変わった。「オリンピックで頑張ろうね」少年の名は
羽生結弦と言った。まだ満足にジャンプを跳べなかった。ニコニコ笑いながら、都築の周りをぐるぐる回っていた。都築と幼い羽生を別にすれば、誰もオリンピックへ行けるとは思っていなかった。だけど、それは10年後に現実となる。2014年ロシア、ソチオリンピック。少年はそこで、金メダリストになった。まるで物語のようではないか。ちょっと出来過ぎの。


羽生結弦少年と都築先生はこのころから本当に
オリンピックを目標にしていたのでしょうね。

2人以外は誰も思わなかった…ぐらい、その目標は
非現実的に思えたのでしょう。

でも、まだジャンプすらまともに跳べていなかった
8歳の少年に将来、五輪選手になれると思った
都築先生の目は凄いなと思いました。

都築の歩みは、日本フィギュアスケート史と切っても切れない。濃密にかかわっている。…都築は徹底して異端の道を歩いた。賛同者は数えるほどしかいなかった。経済的な負担は大きかった。私財をなげうって、それに耐えた。…都築はだいぶ苦労をしている。自身はほとんど口にしないが、例えば、ソ連の初のアイスダンスチャンピオンのビクトル・ルイシキンはすごく大きな声で言った。『都築さんはとても一生懸命だったけれど、助けてくれる人はいませんでした。日本の連盟は知らん顔をしていました。口を出すと、自分たちでやらなければならなくなりますからね。」

1938年生まれの都築さんがフィギュアスケートを
始めたのは、高校生になってからでした。

当初はリンクもなく、コーチもいない、振付師も
いない時代でした。自分で振り付けをしていたそうです。

フィギュアスケートが上手だった都築さんは高校生の
時に日大からの誘いで大学に入ると、フィギュアスケートの
選手育成を依頼されます。試行錯誤をしながら厳しい
トレーニングを取り入れた指導をしていたそうです。

そんな時、佐野稔少年と出会います。
のちに佐野稔は日本で初めて世界選手権で銅メダルを
獲った選手になりました。

第2章 アレクセイ・ミーシン

ミーシンコーチはアレクセイ・ウルマノフ、
アレクセイ・ヤグディン、エフゲニー・プルシェンコ
などを指導した名コーチ。

羽生選手について語っている部分のみご紹介したい
と思います。

羽生結弦、彼はすごく良い子です。スーパーにウルトラ良い子です。本当に本当によいです。完璧です。天性のものを持っています。エッジワークも素晴らしい。優れている。

4回転アクセルに関する質問に関して答えている
部分がありましたが、「今のところ、クリーンに
成功させるのは難しい」と言っていました。

第3章 都築章一郎

都築先生は厳しい指導で知られていましたが、
体制に関して不満を持っていた人でもありました。

『「点数の出し方がね。昔はおべっかを使う人がいっぱいいて、嫌な競技でした。』

どの競技にも暗部はあるもので、日本だけではないし、
フィギュアスケートだけでもない、ということですが、
この時代はかなり差別があったようです。

例えば五輪に行く選手は『地方よりは東京から選ばれていたり、地方よりも都会の人の方が点数が高かったり。ある人間の主観で点数が行ったり来たりする。当然、順位も。感情的な背景が重要視されていた。フェアとは言えない。そのような競技でした。

第4章 ビクトル・ルイシキン

ソ連初代アイスダンスチャンピオン。
日本に来て、アイスダンスの指導をされたり、
都築先生からも彼の指導を子供たちに受けさせたい
と言われ、野辺山合宿にも参加されたそうです。

音楽性という意味では当時の日本は石器時代でした。助走をつけてジャンプ、ただそれだけ。「こんなの、どうすんの?って頭を抱えましたよ。』

助走をつけてジャンプ、それだけ…って、何処かで
聴いたことのある言葉ですね(笑)

このルイシキン氏の教えは素晴らしかったようで、
当時、野辺山合宿で彼から教わった子供たちが
ルイシキン氏から何を教わったか聞かれたときに
フィギュアスケートが美しいものだと知りました
と答えたというのです。

後に日本のスケ連の関係者から、
「本当はソ連の先生何か招きたくなかった」と
言われたそうです。ひどい言葉を言うものですね。

都築先生の偉大なところは、ルイシキン氏の指導を
独り占めすることなく、日本全国に浸透させるために
彼を日本の様々な場所に連れて行ったことです。

自分でビデオを撮ってそれを教材にして活用したり。
さらに最後の二年は都築先生がホテル代も交通費も
食費もすべて出していたそうです。

全部、都築さんがですよ。日本スケート連盟ではありません。都築さんが旗を振って私を、皆を呼んでくれました。ビザの手続きも連盟ではないです。10年近くの間、ずっと都築さんがやってくれていました。(中略)都築先生には頼りになる人がいなかった。周りにいたのは、羨望する人たちばかりです。皆が彼に嫉妬していた。朝から夜まで働き通しだったのに。都築先生には、あまりにも多くのやらなければいけないことがありました。リンクをつぶさない様にきちんと運営しなければいけなかったし、経済的な心配も大きかったと思います。そんな状況の中、大勢の人たちに自分の経験を惜しみなく分け与えていました。あとにつなげていけるような土壌を作り上げた。セミナーを開催したりして日本中に種をまいていきました。都築先生は、日本のフィギュアスケートの発展に多大な功績を残されています。それは誰も否定できないのではないですか。当然ですよね。スペシャリストを招いて、独占することなくシェアしているわけですから。その偉大さは、絶対に誰も否定できないですよ。ただ、私は何度も怒りました。都築さんがお金を払って、一人で苦労して、私を呼んでいるんだからもったいないよ。って都築さんの欠点は人が良すぎることです。本来なら都築さんの銅像を建てて称えるべきなのに、日本のスケート連盟は全く!


そのルイシキンに羽生選手に関しても聴いています。
(羽生結弦は都築氏の希望であり、都築氏にとって生きがいでもある。)

羽生はもう、一つの「現象」です。フィギュアスケートには、数えきれないくらいのチャンピオンがいますが、次第に忘れ去れていきます。でも、中にはそうならない人もいる。「現象」となって残っていく。歴史にシッカリ刻まれる。羽生結弦は、そういうチャンピオンです。世界的な「現象」そのものだと思います。』

ルイシキン氏の部分から、いかに都築先生が献身的に
日本のフィギュア界のために尽くしてきたかがわかります。

協力を惜しまなかった現ロシアのスペシャリストから、
日本のスケ連は何もしてこなかった…ということを指摘
されるとは、なんと恥ずべきことでしょう。

続きの部分はまた明日にでも、書き起こしたいと思います。

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2020-01-27 | Comment(6) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マリリンさん、皆様、おはようございます。

都築先生の本のご紹介、ありがとうございます。
都築先生は本当にご苦労されたのですね。
今の日本のフィギュアスケートの基盤を築かれた素晴らしい方ですね。何でも初めてのことは大変で、その上、スケ連は何にもしてこなかったとは。呆れます。
私財を投じてまで日本のフィギュアスケートの発展にご尽力されたとは、読んでいて、ウルウルしてしまいました。
ルイシキン氏の羽生君の「現像」。
全くその通りで、大勢のチャンピオンの中、皆んなの記憶、心に残る演技は、羽生君でしょう。一期一会の演技、目が離せませんよ。
今、羽生君はとてもいい状態なんですね。
四大陸、コロナウイルスは心配ですが、韓国も対策をしっかりして無事にできるようにしてほしいです。

マリリンさん、都築先生の続きも楽しみにしています。いつもありがとうございます😊
Posted by ルルゴールド at 2020.01.27 09:20
マリリンさん、皆さん、おはようございます。

都築さんの本の感想有り難うございます。
私もざ〜と読んだのですが、マリリンさんの感想を照らし合わせながらもう一度読んでみたいと思います。
Posted by トミ at 2020.01.27 11:06

マリリンさん、ゆづオンリーファンの皆さん、こんにちは!

マリリンさん、都築先生の本、ご紹介くださり、ありがとうございます。
こんなにスケート界のためにご苦労をされてきたとは知りませんでした。
しかもスケ連からは一切の協力もなしとは!
この時からスケ連は酷かったのですね〜 
そのご苦労がゆづというスケーターの出現でようやく実を結び、
今だからこそ、この本を出版されたんだろうと思うと切なくなってきます。
正しいことを貫くことが如何に難しいかを思い知らされました。
ゆづもどこまでも正義を貫くのでしょうか!!

全米の結果にただただ、呆れるのみ! 全体的に爆盛りです。
ネイサンは安定の330点越えお買い上げ。まだ、FS見てないけど
2本のクワドに多少ミスがあったよう、それでもこの点数!!
そうじゃなかったら、何点だっただろう!と恐ろしくなります。
さらに2位のジェイソンはファイナルのゆづとほぼ同じ得点、ゆづは
クワド5本ですよ! それをジェイソンは4Tらしきものを1本
跳んでの点数、もう開いた口が塞がらない!
もう、バカバカしくなってきました。
これが国内のみのお祭り採点であればまだしも、国際大会での評価基準
にされるのですから、本当に悪質です。

私たちはただただ、美しい註カ選手の演技が見たいだけです。
Posted by yukiko at 2020.01.27 12:32
マリリンさん、皆さん、こんにちわ。

都築先生の本の紹介、ありがとうございます。
現ロシアのスペシャリストに、
「全部都築さんがやっていた。日本スケ連はなにも手伝わなかった。」
と言われてしまうスケ連の無能さ・・・。衝撃です。

これは今の時代も全く同じですよね。
日本フィギュア界に貢献している羽生君に、なにかサポートしてくれてます?
幹部やスタッフの出張費や接待費に、大幅に予算が使われているとやらの会計報告が出てましたよ。

私財投げうって、フィギュアの発展に尽くしてきた都築先生の精神は
羽生君がそのまま受け継いでいくと思います。

羽生君の奉仕の精神が、ただのお人よしで終わらないことを祈ります。
将来、羽生君に莫大な見返りが来てほしいです。
Posted by ジジ at 2020.01.27 14:14
こんにちはー

都築先生の本、怒涛の勢いで読んでしまいました。日本のフィギュアスケートの根幹にいる方なのに現在のポジションには納得がいきません。プロフェッショナルでもなく、愛情も持っていないような輩が中心にいるっておかしいし、だからスケ連とファンの解離が起きていると切実に感じます。
都築先生やゆづくんのように出来る人間を協調重視の組織人間は嫌うんだよね。号令通りに動かないから。
自分の才能がないのがばれるから。

ロシアの重鎮の方々のゆづくん評には胸が熱くなりました。マリリンさんのピックアップを読みながら再び噛みしめたいと思います。

荒川静香(私のなかでは株価大暴落)とのやり取りはなかなか意味深です。ぐっと丹田に力がはいりました。覚悟の文字がよぎりました。全てはゆづくんの思いのままに。
あなたのファンは辞めません。
Posted by Cocoたん at 2020.01.27 14:52
マリリンさんゆづオンリーファンの皆様こんばんは

 都築先生の本の紹介、待ってました。上げてくださった部分は全部読みました。やはり一気読みされる人多々だけに興味深い面白い内容ですね。都築先生のおかれた努力やされた苦労は計り知れませんね。感動的でした。
全部読みたいなぁ買おうかな。

 今日はショックな事が。週末仙台を私は持っていたはずなのに、今日探しても全然見つからないのです。一体何処へ無くしちゃったんでしょう。ゆづ関係のものは全部手元にあるはずなのに…。しばらくあちこち家捜ししなきゃ。はー出てきてーお願いー。

Posted by えりえり at 2020.01.27 21:15
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